コーポレートガバナンス

コーポレートガバナンスに関する基本方針

当社は、エネルギーの開発・生産・供給を、持続可能な形で実現することを通じて、より豊かな社会づくりに貢献することを経営理念としております。この経営理念のもと、当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るため、株主をはじめとするステークホルダーとの協働により社会的責任を果たすとともに、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行うことを目的としてコーポレートガバナンスの充実に取り組みます。

コーポレートガバナンス報告書

当社は、証券取引所の規則に基づき、コーポレートガバナンスについての基本的な考え方などを記載した報告書を提出・開示しています。

コーポレートガバナンス体制の概要

当社の機関設計は、業務に精通した取締役による業務執行を監査役が監査する「監査役設置会社」の機関設計を採用しています。また、「執行役員制度」を導入し、機動的かつ効率的な経営体制を構築しています。当社事業では産油国政府、海外の石油会社等との交渉機会が多く、これには当社事業に関する知識・技術並びに国際的な経験を有し、業務に精通した社内出身の取締役・執行役員があたる必要があります。社内出身取締役は原則として執行役員を兼務することで、取締役会が効率的な業務執行を行うとともに、実効的な経営の監督を行える体制を確保しています。
また、経営の透明性の向上と取締役会の実効的監督機能の強化を図る観点に加え、独立した立場から社内出身者とは異なる客観的な視点を経営に活用するため、取締役全13名のうち5名の社外取締役を選任しています。また、当社の監査役は全5名中4名が社外監査役で、監査役会を設置するとともに監査役室を設置し、監査役室の専任者を配置することで、内部監査部門(監査ユニット)や会計監査人との連携を強化しています。

コーポレートガバナンス体制の概要
組織形態 監査役設置会社
取締役 定款上の員数 16名以下
人数(うち社外取締役) 13名(5名)
任期 1年
監査役 定款上の員数 5名以下
人数(うち社外監査役) 5名(4名)
任期 4年
独立役員の人数 9名
(社外取締役5名、社外監査役4名)
ライツプラン等の買収防衛策
その他 経済産業大臣に対して甲種類株式を発行

[1] 取締役および取締役会

取締役会は、株主に対する受託者責任を認識したうえで、実効的なコーポレートガバナンスの実現により、十分な監督機能を発揮するとともに、経営の公正性・透明性を確保し、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図ることを責務としています。
当社の取締役会は13名で構成され、うち5名は社外取締役です。取締役会は、毎月1回および必要に応じて随時開催し、経営戦略や重要な業務執行について審議・決定するとともに、取締役の職務の執行を監督しています。また、グローバルな経営環境の変化への即応性を高めるとともに、経営責任をより明確化するため、取締役の任期は1年としています。

[2] 経営会議および執行役員制度

業務執行に関する意思決定の迅速化の観点から「経営会議」を設置し、週1回および適宜開催しています。経営会議では、取締役会に属さない決議事項の機動的な意思決定を行うとともに、取締役会の意思決定に資するための議論を行っています。
また、当社は急速に変化する経営環境および業容の拡大に的確・迅速に対応するため、執行役員制度を導入しています。執行役員の任期も、取締役と同様に1年としています。

[3] 監査役会および監査役

当社は監査役制度を採用しています。5名の監査役で監査役会を構成し、うち4名は社外監査役です。
監査役は、取締役会や経営会議に出席するとともに、担当部署からのヒアリングや報告等を通じて取締役・執行役員の職務の執行を監査しています。また、会計監査人と定期的および随時に会合を持ち、監査に関する報告等を受けており、さらに、常勤監査役は内部監査部門(監査ユニット)から内部監査や内部統制評価の状況について適宜報告を受けています。
当社は監査機能を強化し、コーポレートガバナンスの実効性を確保するために、監査役室を設置し、監査役室の専任者を配置することで、上記のような監査役と監査ユニットおよび会計監査人との連携強化を図っています。また、代表取締役や取締役との定期的な会合等を通じてモニタリング機能を強化する体制を構築しています。

[4] 会計監査および監査報酬

当社は、会社法および金融商品取引法に基づく会計監査をEY新日本有限責任監査法人より受けています。監査報酬は、監査計画・監査日数等を総合的に勘案し、監査役会の同意を得たうえで決定しています。

監査公認会計士等に対する報酬の内容

(2019年3月期)

会計監査法人名 EY新日本有限責任監査法人
業務を執行した公認会計士の氏名 古杉 裕亮、木村 徹、吉田 剛
会計監査業務に係る補助者の構成 公認会計士:19名
会計士試験合格者等 21名、その他:30名
監査証明業務に基づく報酬 282百万円(当社:202百万円、連結子会社:80百万円)
非監査業務に基づく報酬 19百万円(当社:1百万円、連結子会社:18百万円)

[5] 社内委員会

経営諮問委員会の議論の様子

コーポレートガバナンスを有効に機能させるため、1. 指名・報酬諮問委員会2. 経営諮問委員会3. コンプライアンス委員会、および 4. CSR委員会をそれぞれ設置しています。また、このほかに、事業運営に伴うリスクを適切に管理することを目的として、5. コーポレートHSE委員会6. 情報セキュリティ委員会7. IVAS審査会(INPEX Value Assurance System 審査会)を設置しています。

社内委員会
1 指名・報酬諮問委員会

取締役の指名、報酬に係る取締役会の機能の独立性・客観性と説明責任を強化するため2017年1月に設置。

2 経営諮問委員会

国際的な政治経済情勢およびエネルギー情勢の展望、コーポレートガバナンスの強化のあり方等の諸課題について、外部有識者から取締役会に多面的かつ客観的な助言・提言をいただき、企業価値およびコーポレートガバナンスの向上を目指すことを目的として、2012年10月に設置。

3 コンプライアンス委員会

当社グループとして一貫したコンプライアンスの取り組みを推進することを目的として、2006年4月に設置。コンプライアンスに関わるグループの基本方針や重要事項を審議し、コンプライアンスの実践状況を管理している。

4 CSR委員会

当社グループが社会的責任を果たし、社会の持続可能な発展に貢献する取り組みの推進を目的として2012年4月に設置。CSRに関する基本方針、CSR推進に関する重要事項を審議・策定している。

5 コーポレートHSE委員会

HSEマネジメントシステムに従い、労働安全衛生および環境への取り組みを推進するために2007年10月に設置。コーポレートHSE方針、年度重点目標等を策定の上、組織横断的なHSE活動を推進している。

6 情報セキュリティ委員会

情報セキュリティの維持・管理および強化に必要な各種施策の検討および決定を行うため2007年11月に設置。情報セキュリティに関する事故が発生した場合の対応および再発防止策等も策定している。

7 IVAS審査会

当社が参画する石油・天然ガス上流事業プロジェクトの重要な節目において、その準備状況を確認し、プロジェクトの価値向上および推進に関する当社の意思決定に資することを目的に、2014年5月に設置。

[1] 社外取締役

社外取締役の選任にあたっては、独立性の観点に加え、経営判断の妥当性の評価、監督機関としての実効性、専門性、客観性等を総合的に考慮することが重要と考えています。
当社の社外取締役6名は、資源・エネルギー業界や財務・法務その他の分野において、企業経営経験者、学識経験者またはその他の専門家等として、豊富な経験と幅広い見識を有しています。一方、社外取締役のうち3名は、当社株主である、当社と同一分野の事業を行う企業の顧問等を兼任していることから、競業その他利益相反の可能性について特段の留意が必要と認識しています。そのため、会社法上の競業避止義務、利益相反取引への適切な対処や情報漏洩防止等に関する対応を確認する「誓約書」を、社内取締役と同様に、社外取締役からも受理しています。

[2] 社外監査役

社外監査役の選任にあたっては、独立性の観点に加え、監督機関としての実効性、専門性等を総合的に考慮することが重要と考えています。当社の社外監査役は、監査役全5名のうち4名を占めており、各社外監査役は、当社の事業や財務および会計等の分野における豊富な経験と知見を有し、それらを当社の監査業務に活かしています。

[3]社外役員の独立性

当社は、社外取締役および社外監査役の全員について、(株)東京証券取引所が定める独立役員として届け出ています。
当社における社外役員の独立性に関する基準につき、当社はコーポレートガバナンス・コードへの対応の一環として、東京証券取引所が定める独立性基準を踏まえ、「社外役員の独立性に関する基準」を制定しています。当該基準(主要株主、主要な取引先等)のいずれにも該当しない場合、当社は社外役員に独立性があると判断しています。

[4]監査役会および監査役

当社は監査役制度を採用しています。5名の監査役で監査役会を構成し、うち4名は社外監査役です。
監査役は、取締役会や経営会議に出席するとともに、担当部署からのヒアリングや報告等を通じて取締役・執行役員の職務の執行を監査しています。また、会計監査人と定期的および随時に会合を持ち、監査に関する報告等を受けており、さらに、常勤監査役は内部監査部門(監査ユニット)から内部監査や内部統制評価の状況について適宜報告を受けています。
当社は監査機能を強化し、コーポレートガバナンスの実効性を確保するために、監査役室を設置し、監査役室の専任者を配置することで、上記のような監査役と監査ユニットおよび会計監査人との連携強化を図っています。また、代表取締役や取締役との定期的な会合等を通じてモニタリング機能を強化する体制を構築しています。

社外取締役・社外監査役の兼職状況、選任理由等
  氏名 独立役員 重要な兼職の状況 選任理由 2019年3月期における取締役会、監査役会への出席状況
社外取締役 柳井 準 三菱商事(株)顧問 資源・エネルギー業界における豊富な経験と幅広い見識を当社経営に活かしていただくため。 取締役会17回中17回
飯尾 紀直 - 資源・エネルギー業界における豊富な経験と幅広い見識を当社経営に活かしていただくため。 取締役会17回中16回
西村 篤子 - 外交官としての豊富な経験を通じて培われた国際情勢に関する幅広い見識に加え、資源・エネルギー分野における知見も有しており、また、多様で幅広い助言を期待できるため。 取締役会17回中17回
木村 康 JXTGホールディングス(株)特別理事 資源・エネルギー業界における経営者としての豊富な経験と幅広い見識を当社経営に活かしていただくため。 -
荻野 清 石油資源開発(株)顧問 石油ガス開発業界における豊富な経験と幅広い見識を当社の経営に活かしていただくため。 -
社外監査役 外山 秀行 - 財務等の分野における豊富な経験と幅広い見識及び弁護士としての専門知識や経験を有しているため。 取締役会17回中17回
監査役会15回中15回
三宅 真也 - 国際金融・財務等の分野における豊富な経験と幅広い見識を有しているため。 -
秋吉 満 エムジーリース(株)代表取締役社長 財務及び経営等の分野における豊富な経験と幅広い見識を有しているため。 -
木場 弘子 - フリーキャスター、大学の教員としての豊富な経験と見識に加え、総合資源エネルギー調査会や産業構造審議会等の公職を歴任し、多様で幅広い知見を有しているため。 -

取締役の報酬は、指名・報酬諮問委員会において審議し、同審議結果を踏まえ、株主総会で承認された内容及び金額の枠内で、取締役会にて決定しています。
取締役(社外取締役を除く)の報酬の構成は、基本報酬、賞与(業績連動報酬)及び株式報酬の3種類となっています。また、社外取締役の報酬は、基本報酬のみとしています。
基本報酬は、役位ごとの職務内容を踏まえて支給し、賞与は、中長期的な視点から会社業績等を踏まえて支給しています。株式報酬は、中長期的な当社の株式価値との連動性を明確にし、取締役の企業価値増大への貢献意識及び株主価値最大化への貢献意欲を一層高めることを目的に、役位等に応じて当社株式等の交付等を行います。なお、当社は、2018年6月26日開催の第12回定時株主総会における決議に基づき、取締役(社外取締役及び国内非居住者を除く)及び執行役員を対象とした株式報酬制度を導入しています。監査役の報酬は、基本報酬のみで構成しており、株主総会で承認された金額の枠内で監査役の協議にて決定しています。

取締役および監査役の報酬等

(2019年3月期)

役員区分 報酬等の総額
(百万円)
報酬等の種類別の総額
(百万円)
対象となる役員の員数(名)
基本報酬 賞与 株式報酬
取締役(社外取締役を除く) 403 300 96 7 10
監査役(社外監査役を除く) 27 27 - - 1
社外役員 127 127 - - 10
  1. ※1当社はストックオプション制度を導入していません。
  2. ※2当社には退職慰労金制度はありません。
  3. ※3賞与額は、2019年6月25日開催の定時株主総会において決議された金額です。

【業務の適正を確保する体制(内部統制システム)の整備についての決定内容】

当社の取締役会は「株式会社の業務並びに当該株式会社及びその子会社から成る企業集団の業務の適正を確保する体制(内部統制システム)の整備」について以下のとおり決議しております。

当社の取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制

当社は、取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するため、企業行動憲章及び行動基本原則を策定し、この遵守と徹底を図るための体制を構築する。
当社は、常勤の取締役及び執行役員等を構成員とするコンプライアンス委員会を設置し、コンプライアンスに関わる基本方針や重要事項を審議し、その実践状況を管理するとともに、社内研修等を通じて周知徹底を図ることで、取締役及び使用人がその職務執行上、法令及び定款に則り、行動することを確保する。併せて、社内担当部署及び社外専門家(弁護士)を窓口とした内部通報制度を整備する。
また、コンプライアンス体制及び関連社内規程を実効あらしめるために、社長直属の内部監査組織による監査、その他社内担当部署あるいは社外専門家による監査等を通じ、これを検証・評価するとともに、適宜改善を行う。社長直属の内部監査組織は、内部監査規程に基づき、前年度の監査結果及び当年度の監査計画について、取締役会へ報告する。
さらに、財務報告の正確性と信頼性を確保するために必要な体制を整備し、適正に運用するとともに、その有効性の評価を行う。

当社の取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制

取締役は、その所管する職務の執行に係る文書その他の情報については、法令、定款及び社内規程等に則り、情報セキュリティ体制を整備し、適正に保存及び管理する。

当社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制

当社グループの企業活動に関連する様々なリスクに対処するため、取締役は各担当部署と緊密な連携を図りつつ、リスクの特定・分析・評価を実施の上、社内規程・ガイドライン等に基づき、リスク管理を行う。
さらに、日常業務に係るリスク管理の運営状況等については、社長直属の内部監査組織による監査、その他社内担当部署あるいは社外専門家による監査等を通じ、これを検証・評価するとともに、環境の変化に応じた不断の見直しを行う。

当社の取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制

取締役は、取締役の職務の執行が効率的に行われる体制を確保するため、以下の点に留意して事業運営を行う。

  1. 1.重要事項の決定については、常勤の取締役、役付執行役員等で組織する経営会議を毎週ないし適宜開催し、迅速かつ適正に業務執行を行う。
  2. 2.日常の職務遂行については、取締役会規程その他の社内規程に基づき権限の委譲が行われ、各レベルの責任者が迅速に業務を遂行する。
    また、取締役会は、長期の経営戦略と中期の経営計画を策定するとともに、その進捗状況の報告を受ける。
    当社は、業務の効率的運営及び責任体制の確立を図るため取締役等を本部長とする本部制を採用しているが、各本部等は、中期計画等を実現するため、重要なリスクとその対処方針に留意しつつ、事業環境に応じた主要なマイルストーンとなる取り組みを推進し、経営会議は、その進捗状況の報告を受ける。

当社及びその子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制

  1. 1.当社の子会社の取締役その他これらの者に相当する者(以下、「取締役等」という。)の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制

    当社は、グループ経営管理規程に基づき、子会社との間でグループ経営管理に係る契約を締結し、各社の重要事項について当社に報告を求め、又は承認する。

  2. 2.当社の子会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制

    当社は、子会社におけるリスク管理について、グループ経営管理規程に基づき、当社グループ各社の相互の連携のもと、当社グループ全体のリスク管理を行う。
    また、当社は、子会社に対して当社の社長直属の内部監査組織による監査、その他社内担当部署あるいは社外専門家による監査等に協力するよう求め、かかる監査等を通じ、子会社の日常業務に係るリスク管理の運営状況等を検証・評価するとともに、かかる検証・評価の結果を踏まえて、子会社に対して環境の変化に応じた不断の見直しを求める。

  3. 3.当社の子会社の取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制

    当社は、子会社の取締役等の職務の執行が効率的に行われる体制を確保するため、当社グループ全体において、経営戦略と経営計画を共有し、人的・資金的な経営資源を効率的に運用するとともに、当社の各社内規程等に準じ、以下の点に留意して事業運営を行うよう求める。

    1. (1)子会社における重要事項の決定については、子会社の取締役会又は取締役合議にて決定を行う。
    2. (2)子会社の日常の職務執行については、子会社における職務権限を定めた規程に基づいて権限の委譲が行われ、各レベルの責任者が迅速に業務を遂行する。
  4. 4.当社の子会社の取締役等及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制

    当社は、グループ全体に適用されるコンプライアンス体制(内部通報制度を含む)を構築し、子会社の取締役、監査役その他これらの者に相当する者及び使用人に対して周知徹底する。
    当社は、子会社の協力を得て、子会社に対し、当社の社長直属の内部監査組織による監査、その他社内担当部署あるいは社外専門家による監査等を実施する。
    当社は、子会社において取締役等及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制が構築されるよう、グループ経営管理規程に基づき、子会社との間でグループ経営管理に係る契約を締結する。

当社の監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項、当該使用人の当社の取締役からの独立性に関する事項及び当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項

当社は、監査役の監査の実効性を高めるべく、監査役の職務を補助するための執行部門から独立した組織である監査役室を設置し、専任の使用人を置く。
当該使用人は、監査役の指揮命令に従うものとし、当該使用人の人事評価、人事異動及び懲戒処分は、事前に常勤監査役の同意を必要とする。

当社の監査役への報告に関する体制

当社の取締役及び使用人並びに子会社の取締役、監査役その他これらの者に相当する者及び使用人又はこれらの者から報告を受けた者は、当社の監査役に対して、法令に定める事項、当社及びグループ各社に重大な影響を及ぼす事項その他当社の監査役がその職務遂行上報告を受ける必要があると判断した事項について、報告及び情報提供を行う。
また、当社の監査役は、当社の取締役会その他重要な社内会議に出席するとともに、稟議書等の回付を受けて、常に業務上の情報を入手できるようにする。
当社グループの内部通報制度においては、当該制度の担当部署は、当社グループの取締役、監査役その他これらの者に相当する者及び使用人からの内部通報の状況について、速やかに当社の監査役に対して報告する。

前号の報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制

当社は、当社の監査役へ報告を行った当社グループの取締役、監査役その他これらの者に相当する者及び使用人に対し、当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを行うことを禁止するとともに、その旨を周知徹底する。
また、当社グループの内部通報制度においては、報告者に対する不利な取扱いが確認された場合には、不利な取扱いをした者及びその所属部門長等は、就業規則等に則った懲戒等の処分の対象となる。

当社の監査役の職務の執行について生ずる費用の前払又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項

当社は、監査役がその職務の執行について、当社に対し、会社法第388条に基づく費用の前払又は償還の手続等の請求をしたときは、当該請求に係る費用又は債務が当該監査役の職務の執行に必要でないことを証明した場合を除き、速やかに当該費用又は債務を処理する。

その他当社の監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制

代表取締役は、監査役と定期的な会合を実施するとともに、適宜必要な情報を提供し、監査役との意思疎通を図る。併せて、当社は、監査役と社外取締役との定期会合の機会を確保し、相互連携と情報共有の充実を図る。
また、当社は、監査役が内部監査組織とも連携し、定期的に報告を受けることができる体制を整えるなど、監査の実効性の向上を図る。
さらに、監査役の監査の実施に当たり、弁護士、公認会計士、税理士等の社外専門家と緊密に連携が取れるようにする。

【業務の適正を確保する体制(内部統制システム)の運用状況の概要】

当社は、「株式会社の業務の適正を確保するための体制(内部統制システム)の整備」についての決定内容に基づき、内部統制システムを適切に運用しておりますが、当事業年度における主な運用状況の概要は、次のとおりです。

<コンプライアンス体制>

当社は、当社グループの行動規範(Code of Conduct)を制定し、全ての役員及び従業員に対し、法令遵守はもちろんのこと、社会規範を尊重し、高い倫理観を持った行動をするよう義務付けております。また、コンプライアンス委員会を定期的及び随時に開催し、コンプライアンスの実践状況等を確認するとともに、取締役会に報告いたしました。
コンプライアンス委員会で決議した活動計画に基づき、コンプライアンスに関する社内の各種情報発信ツールを拡充したほか、各部署のコンプライアンス推進管理者及び推進担当者の役割を社内規程により明確化した上で、コンプライアンスを統括する部署の担当者が各部署の推進担当者との会合を半期毎に開催するなど、職場全体としてのコンプライアンス活動の拡充・強化に取り組みました。また、当期の重点的な活動としては、定例の社内コンプライアンス研修に加えて、管理職向けのパワーハラスメント研修や、当社グループの役員及び従業員を対象としたコンプライアンスの浸透度や実践状況を把握するためのコンプライアンス意識調査及びその結果を踏まえた研修等を実施しました。さらに、当社グループの贈収賄・汚職防止体制のグローバルな運用強化の一環として、部門別の研修を実施するとともに、前年度に引き続き海外事務所のリスク評価を実施いたしました。
また、人権尊重に対する当社の姿勢を明示するため、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づく「INPEXグループ人権方針」を策定し、公表しているほか、役員及び従業員へのE-learningを実施し、グループ全体としての人権尊重の意識向上を図りました。さらに、企業の事業とサプライチェーン上の奴隷労働及び人身取引などの人権侵害への取り組み等を明らかにすることを目的に2015年10月に施行された英国法「ModernSlavery Act 2015」への対応として、前年度に引き続き、当社ウェブサイト上に”ModernSlavery Act Statement(英国現代奴隷法ステートメント(仮訳))”を開示しております。
グローバルに事業を展開する当社グループは、クロスボーダー取引に係る税務リスク等に適切に対応するため、税務ガバナンス体制の強化に取り組んでおりますが、この取組みの一環として、本年3月に当社グループの税務コンプライアンスに関する基本的な考え方を表明する「税務方針」を制定し、公表いたしました。
なお、当社では、社内担当部署及び社外専門家(弁護士)を窓口とした内部通報制度を整備しておりますが、本年度は、重大な法令違反等に関わる内部通報案件はありませんでした。

<リスク管理体制>

事業に関連する様々なリスクに対処するため、まず、新規プロジェクトの取得に際しては、新規プロジェクト開発本部により一元的に採否の分析・検討を行っています。また、探鉱、評価、開発等の各フェーズにおける技術的な評価等を組織横断的に行うための仕組みとして「INPEX Value Assurance System(IVAS)審査会」を運営しております。
次に、事業を行う国や地域のカントリーリスク管理に係るガイドラインを制定し、リスクの高い国には累積投資残高の目標限度額を設定する等の管理を行っております。
さらに、為替、金利、原油・天然ガス価格、及び有価証券価格の各変動リスクを特定し、それらの管理・ヘッジ方法を定めることで財務リスク管理を行っております。
また、HSEリスクに関しては、石油・天然ガス開発の事業活動における労働安全衛生と環境の継続的な改善活動を推進するため、HSEマネジメントシステムで定めるHSEリスク管理要領に基づき、事業所毎にHSEリスクの特定、分析・評価を行っています。また、リスク対応策を策定、実行するとともに、HSEリスクを監視するため、リスク管理状況を定期的に本社に報告させ、本社ではこれを確認しております。さらに、セキュリティに関するリスク等についても、要領や指針をもとに全社的な管理に取り組んでおります。当期は、コーポレート第三期HSE 中期計画に基づき、実効性・一貫性のあるHSE管理を推進し、当社事業全体のHSEパフォーマンスの向上に結び付けていくため、HSEマネジメントシステム規則を改定し、HSE管理の適用範囲をノンオペレータープロジェクトまで拡大しました。
一方、大規模な事故や災害等による緊急事態に対応できる能力を高めるため、緊急時・危機対応計画書を作成するとともに、平時より緊急時対応訓練を定期的に実施する等、積極的にリスク管理に努めております。また、重要な業務を停止させないために事業継続計画(BCP)を策定し、適宜見直しを行っております。
国際的に関心の高い気候変動対応に関しては、当社グループの基本的な考え方と実際の取り組みをまとめたポジションペーパーを2015年12月に発行し、対外公表するとともに、今後の課題について継続的な検討を進めております。本ポジションペーパーは原則として毎年1回見直すこととしており、昨年7月にその一部を改定しました。
このほか、リーガルリスクについては、重要な契約や訴訟等について、事業部門及び経営陣へ適切に法的助言ができる体制を整備しております。
また、情報セキュリティ委員会を定期的及び随時に開催し、組織的・体系的な情報セキュリティ対策を講じるとともに、情報漏えい防止を含む教育・訓練も実施しております。

<職務執行の効率性を確保するための体制>

2018年5月に、2040年度までの長期的な展望を示した「ビジョン2040」と、2018年度から2022年度までの5か年における取り組み・目標である「中期経営計画2018-2022」を、策定・公表しました。中期経営計画を実現するための経営執行部門の事業運営方針である全社取組方針を踏まえ、全社の2018年度計画・目標を策定するとともに、中間期及び期末にその進捗状況の振り返りを実施し、その評価結果について取締役会に報告しております。

<グループ会社の経営管理体制>

グループ経営管理規程及びグループ経営管理に係る契約に基づき、当社は、重要事項について原則として報告を求め、又は承認をしております。また、当社の内部監査部門である監査ユニットが、年度監査計画に基づき子会社の監査を実施するとともに当社取締役会において監査結果を報告しております。
一方、グループ運営に当たっては、海外プロジェクトの子会社について当社との兼務体制を活用するとともに、併せて資金面では、Cash Management Systemによるグループ資金の一元管理体制を通して資金効率を高めているほか、シンガポール共和国に設立した当社金融子会社でのグループ内ファイナンス業務の集中管理等、効率的な事業運営を図っております。
当社の内部通報制度はグループ全体に適用されるものとなっており、当社及び各子会社における研修及び周知活動を通じて、通報者に対する不利な取り扱いの禁止を徹底しております。

<監査役の監査の実効性を確保するための体制>

監査役は、監査の実効性の向上を図るため、取締役会のほか経営会議等の重要な会議への出席、各部門に対するヒアリング、代表取締役をはじめ各取締役との会合等を通じて、必要な情報の提供を受けるとともに、意見交換を行っております。また、監査ユニットの年度監査計画の策定に際して意見交換を行い、かつ、個々の監査結果について随時報告を受けるほか、会計監査人から四半期毎の決算のレビュー結果を含め必要な報告を受けるなど、内部監査部門及び会計監査人と緊密に連携を取っております。
さらに、監査役は、内部通報制度の担当部署より、内部通報の内容及びその対応について速やかに報告を受けております。
なお、執行部から独立した専任の使用人を配置する組織として監査役室が設置され、監査役の職務を補助しております。
2007年9月に施行された金融商品取引法に基づく内部統制報告制度への対応につきましては、内部統制の各領域(全社的統制、業務処理統制及びIT全般統制)において、その整備及び運用状況を評価し、検出された統制上の不備については、全て改善を行っております。その結果、2019年3月末時点において、財務報告にかかる内部統制は有効に機能していると評価し、その旨の内部統制報告書を作成し、関東財務局に提出しております。また、監査法人からも、同内部統制報告書に対する適正意見を受領しております。今後も引き続き、内部統制の整備及び運用評価作業を通じ、財務報告の信頼性を確保してまいります。

当社は定款の定めにより、経済産業大臣に対して甲種類株式を発行しています。甲種類株主は株主総会における議決権を有していませんが、経営上の一定の重要事項についての拒否権を行使することができます。甲種類株式を経済産業大臣が保有することにより、投機的な買収や外資による経営支配等により、中核的企業として我が国向けエネルギー安定供給の効率的な実現に果たすべき役割に背反する形での経営が行われること、または否定的な影響が及ぶことがないよう、当社の役割が確保されると考えられるとともに、ナショナル・フラッグ・カンパニーとして我が国向けエネルギー安定供給の効率的実現の一翼を担うことが期待され、対外的な交渉、信用面で積極的な効果が期待できると考えています。

株式データ

(2019年3月31日現在)

発行可能株式総数
普通株式: 3,600,000,000株
甲種類株式: 1株
株主数および発行済株式の総数
普通株式: 33,727名/1,462,323,600株
甲種類株式: 1名(経済産業大臣)/1株

当社は、企業の持続的な発展に必要不可欠なコンプライアンス体制を体系的に整備し、法令遵守・企業倫理の徹底に努めています。具体的には、当社全体で一貫した取組を推進するため、コンプライアンス委員会を設置し、コンプライアンスに関わる基本方針や計画の策定、重要事項の審議、コンプライアンス実践状況の管理をしています。
また、「企業行動憲章」の下、業務を遂行する上で守るべき「行動基本原則」を実践できるよう、コンプライアンスを具現化するための遵守事項を規定した「行動規範」を定めており、役員及び従業員のコンプライアンス意識の向上を図っています。
贈収賄・汚職防止の取組に関しては、「行動規範」において、政治、行政との健全かつ正常な関係の構築(関係諸法令で認められる場合を除く政治寄附などの禁止)や、贈収賄・汚職防止に関する関係各国の諸法令の遵守を定めており、政治活動に関する寄附は一切行っていません。
また、2011年12月から国連グローバル・コンパクトに参加し、腐敗防止へのコミットを表明しております。当社行動規範の下、贈収賄・汚職防止ポリシー及び手続要領を整備し、贈収賄・汚職防止に取り組んでいます。
加えて、当社は、国際人権章典やILO国際労働基準、国連のビジネスと人権に関する指導原則などの人権に関する国際規範を支持し、責任ある企業市民としての自主的な行動を促す国連グローバル・コンパクトを支持しています。

コンプライアンス体制図(内部通報制度)

コンプライアンス体制図

経営の透明性や経営者のアカウンタビリティーを向上させるため、株主や投資家の皆様に向けたIR活動や広報活動、ホームページ等を通じた情報の適時・適切・公平な開示を行っています。

1. 株主総会の活性化および議決権行使の円滑化に向けた取り組み状況
  補足説明
株主総会招集通知の
早期発送
2019年6月25日に開催した第13回定時株主総会に関し、総会の3週間前の同年6月3日に招集通知を発送いたしました。また、招集通知の発送に先駆け、同年5月27日に当社ホームページにおいて招集通知を早期掲載いたしました。
電磁的方法による
議決権の行使
インターネットによる議決権の行使、また、議決権電子行使プラットフォームを導入しています。
その他 当社ホームページおよびTDnet(東京証券取引所の適時開示情報伝達システム)に招集通知等の関係書類を掲載しています(日本語版および英語版)。
株主総会当日、議場における開会前の映像資料の上映、スライドを用いた事業説明を行っています。
2. 投資家コンタクトの充実に向けた取り組み状況
  補足説明 代表者自身に
よる説明の有無
個人投資家向けに
定期的説明会を開催
個人投資家向けIRフェア、および証券会社の支店等において、年間10回程度、会社説明会を開催しています。また、一部説明会の模様は、当社ホームページのIRサイトにて動画配信しています。 あり
アナリスト・
機関投資家向けに
定期的説明会を開催
アナリスト・機関投資家向けの決算説明会を半期ごとに開催しています。決算内容や業績予想等について社長ならびに財務経理担当役員より機関投資家・アナリスト約200名に対し説明しています。説明会の模様は、同日中に当社ホームページにて日本語および英語の同時通訳付きで動画配信・公開しています。 あり
海外投資家向けに
定期的説明会を開催
欧州、北米、アジア等への海外ロードショーを実施しているほか、随時カンファレンスへの参加や個別説明を実施しています。 あり
IR資料の
ホームページ掲載
当社ホームページのIRサイトでは、IRツール(決算短信、決算説明会資料、アニュアルレポート等をはじめ、最新のニュースリリース、業績・財務、原油価格・為替情報、株価、株式などの様々な情報を開示しています。 あり
適時開示に係る社内体制図

ディスクロージャーポリシーについて

適切な情報開示に向けて、社内規程「会社情報開示規程」を定め、会社全体の情報収集・管理、伝達・開示のプロセスを定めています。同規程に基づくディスクロージャーポリシーの要旨など詳細については、「ディスクロージャーポリシー」をご参照ください。

(記載内容は、時期等の記載がある場合を除き、2019年6月26日現在の状況)